理事長からのご挨拶

社会福祉法人清水基金

理事長 塚 本 隆 史 

清水基金は1966年、清水建設株式会社社長 清水康雄氏の「同族四家の共有財産を社会に還元して、心身障害者の福祉向上に尽くしたい」という強い思いと、その趣旨にご賛同いただいた方々の一方ならぬご尽力により発足することができました。1950年代、定める法もなく重症心身障害児たちは国の保護を受けることができませんでした。島田療育園を通じてその子供たちに出会った清水氏は力になりたいと決意し、清水建設株式1,400万株を基本財産とする清水基金を創設いたしました。以来、設立の趣旨に忠実に、真に支援を必要とされている法人に助成を続け、助成先選定にあたっては、「現地調査を行うことで適否を誤らない現場主義」を貫いてまいりました。社会福祉法人助成事業(旧:一般助成事業)に加え、2016年度からはNPO法人助成事業、2020年度からは特別助成として文化芸術活動特別助成事業を実施しております。 障害者福祉の質の向上には、施設整備などの物的支援だけでなく福祉を担う人材育成も不可欠であるとの考えから、1982年より海外研修事業にも取り組み始めました。これまでに多くの方が参加され、海外の福祉現場に触れた研修生が障害者福祉分野の第一線で活躍されています。2016年度からは年2回の頻度で国内研修事業を開始し、より幅広い世代の法人職員の皆様にご参加いただいております。 今後もわが国の社会福祉向上に向け、微力ながら着実で永続的な支援に努めてまいります。皆様の一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。